《翻弄されまくり人生!》
しばらくして彼女がやってきました。
私は他のバイトの連中がいなくなるのを待って、ドキドキしながらA子ちゃんのそばに歩み寄りました。
「A子ちゃん。昨日、俺・・・」
謝ろうとした瞬間。「きっ」と私のほうを睨みつけるA子ちゃん!
な、なんだよ。俺、女の子に睨まれるの慣れてないよ。ひぃっ。もう、私は失神寸前です。
「何ですか。私、謝りませんよ!」
「い、いや、謝るのは俺のほうっていうか・・・」
「私は全然悪くないんですから!」
うわぁ。超怒ってる。「怒ってる顔も可愛いよ」とか、そんなつまらない冗談言ってる場合じゃない。
っていうか絶対言えない。
「今度から絶対待ち合わせ時間には絶対遅れないようにするからさ。もう機嫌治してよ・・・」
「はぁ? 何言ってるんですか?」
彼女の「はぁ?」という言葉に少しカチンときたけれど、
それとは別になーんか話が喰い違ってるのが気になる。
「ほら、昨日、約束の時間に俺、遅れちゃったから」
「は? 私、行ってませんけど」
「え? 行ってないって」
「待ち合わせ場所自体に私、行ってないですから」
ん? どういうこと?
「え? でも、ほら携帯出てくれなかったしさぁ。後からやっと繋がったときも、いきなり切られちゃったし」
「あぁ、あれ。あれは出たくなかったから」
出たくなかったから・・・
「それに昨日、クリスマスだし。何か、とにかくコバヤシさんと会いたかくなかったんだもん」
・・・意味が分からない・・・
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